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薄暗い部屋の中。 暖炉にくべられた薪に点いている、橙の火。 それだけが、この部屋を支配している。 これといった音はない。 ・・・否、あるはずなのだ(それは薪が燃えるパチパチという弾けるような微かな音であったり、己の呼吸音であったりと、何かしら)、けれど。耳には入ってこなかった。 入ってきていてたとしても、入ってきていようとも。 真っ白な思考の中、知覚してはいなかった。出来なかった。出来ようはずもない。 何故なら。 (あのこが、あのこたちが、いない・・・・・・) 無くってしまった。 亡くなってしまった。 失ってしまった。 喪って、しまった。 (たいせつなものは、みんな、みんな・・・) 消えていく。 私の前から。 つぎつぎ、と。 忘れもしない(思い出したくなんてないのに、)7年前のあの日。 尊敬していた、慕っていた、師のような姉のような母のようなあの人が真っ赤な血の海に倒れた日から。 私は、喪ってばかりだ。 優しかった、可愛かった、―――愛しかった、キョウダイ達。 絶対に、何があっても護りぬくと誓ったのに、 どうしてどうしてどうしてどうして。 この腕から、滑り落ちていってしまうのだろう? なぜ水のように、擦り抜けて、零れ落ちてしまうのだろう? 濃い赤紫の軍服に覆われた、自身の両腕両手を持ち上げて。 目の前に、かざす。 常に着けられている白の手袋には、染みひとつ、埃ひとつ付いてはいない。 ―――純白。真っ白。 (あのこの、あのこたちのように)(金髪の弟の手は、汚れていたかもしれないけれど、でも。) 白く綺麗だったのに。 幾重もの赤が混ざり合い、変色し、もはや元の色さえ不確かなほど、ドス黒く汚れたこの身、心。 白い弟妹達は、私などよりも遥かに綺麗で、神にとっても(己にとって、も)愛すべき者達だったのに。(なぁ、そうだろう?神よ、)(お前なぞいないと判っていても、どうしても、問わずにはいられない) どうして。 綺麗なあの子達が、逝かねばならなかった? 生き残るには、黒く染まらねばならぬと云うのか。 白いままでは許されぬとでも、云うのか。 (我が妹ユーフェミア・・・、お前は一体、何を思って逝ったんだ? あんなに幸せそうな顔をして・・・、なぁ、ユフィ。お前の、あんな顔久しぶりに見たぞ? なぁユフィ。・・・お前は、幸せだったのか?) 武人の私とは違う、柔らかで華奢な、皇女様。 桃色の髪、同色の僅かに薄いドレスを身に纏った温室育ちの優しく愚かで無垢な、愛すべき皇女様。 嗚呼。 箱庭から出さずにおけば、お前は私から離れて逝ってしまわなかったのか? (驚愕の表情のまま息絶えた我が弟クロヴィスよ。 お前は、何にそんなに驚いたのだ? なぁ、クロヴィス。最後の一瞬まで、自分を殺そうとしている相手を見つめて・・・お前は何を思った? お前に、心残りはなかったのか?) 私と違い武よりも芸に長けていた、金糸の兄に瓜二つの皇子様。 馬鹿な・・・しかし愛すべき皇子様。 嗚呼。 お前に統治は向いていないと、早々に引き摺り降ろし、本国に送還していれば。 私はお前を、見送らずにすんだのか? (死顔を拝むことも許されなかった、ルルーシュ、ナナリー。愛しく可愛い、我が弟妹達よ。 生涯私が尊敬する、マリアンヌ様の子供達よ。 恨んだだろう。この国を、父上を、そして。私達兄弟を。 自分達以外は誰も信じられないと、さぞ怨んだだろう、憎んだだろう。 ―――寂しかっただろう、心細かっただろう。 なぁ。お前達は、苦しかったか?苦しんで逝ったのか?それとも・・・、楽に、逝けたのか? なぁ、ルルーシュ、ナナリー。お前達は今、何処に居る?二人一緒に、逝けたのか? 一体、何処で眠っているんだ?) 空の棺を前にして、お前達の姿を思い浮べたよ。 黒くサラサラで艶のある髪、誰よりも綺麗で気高かったアメジストの輝き。子供ながらに艶やかで麗しかった美しい皇子様。 薄茶色のウェーブがかったふわふわの髪。兄よりもやや薄い、透明感のある紫の瞳。―――それが隠された白い瞼。盲目になってしまった可愛らしい皇女様。 嗚呼。 あの時の私にもっと力があったならば、私がもう少し大人だったならば。 お前達は私の近くから離れずに、生きて、いられたのだろうか。 --- 中途半端。 続きを思い付いたら加筆+修正してOTHERに放り込みます。 一応コーネリア×ルルーシュでコーネリアさんの片想いにしたかった、のだけ覚えてる。 血縁者だから、という理由で好きであるのがユーフェミア、クロヴィス、ナナリー。 弟だから好きで、母親に似ているから好きで、マリアンヌの子供だから好きで。 マリアンヌの子供だから好きだと言うのならナナリーにも々感情を懐いてなければいけないのにそれともまた違って、弟だからと言うにはクロヴィスとはあまりに違いすぎて、唯一受け継いでる遺伝子がほぼ同じユーフェミアに懐くような、護らなければと思わせる保護欲でもなくて、他にも色々な要因が重なってそれが恋だったのだと自覚する前に離れ離れになってしまって帰ってきた時には何もなかった虚無感を演出したかった、筈。(ェ) 武道やらを極める事に忙しかったコーネリアさんは、恋愛とかそういう色恋は下らないと思ってたんで、余計に、ですね。いっそこいだと自覚出来ていたら楽だったのではないかという感じも盛り込みたかった・・・筈。(二回目) どうも上手く言えないんですが;;(文字書き失格) ―――つかそれだけ膨らんでたんだったら前後編になりそうだな!(下手したら連載か・・・!?/ぇ) お気づきになった方は同志です! 全体的にルルーシュ受を盛り込んでおります。(ユフィルル、クロルル等!) やっぱルル受けですよ。 私どーでもいい話ですが、私枢木殴りたいです。(ォィ) アンチスザクです。 でも嫌いじゃありません。(は?) 好きだからこそ憎いというか、ルルーシュ至上なので、おま、ふざけんなァアァァァァア!!と思ってしまうだけです。(すいません) PR |
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