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骸ツナ小噺。























綱吉の部屋に今はいつものように邪魔者の姿は無かった。
滅多に無い、ふたりきりの時間。
部屋に帰ってきた綱吉は、先に部屋に来ていた己の守護者である骸の姿を見るなり、それはもう綺麗に微笑んだ。
酷く美しく、神々しい、綱吉のそれ。
骸は、そんな笑顔に戸惑いつつも、しばし見惚れた。


「ねぇ、骸・・・」


綱吉は、骸に、真剣な声音で語り出した。
骸は、その言葉を一言一句逃さぬよう、同じく真剣に、その声に耳を傾ける。
真摯な眼差し。しかし俺とは対照的な、恥ずかしそうに赤く色付いた柔らかな頬。
飛び付きたい衝動に駆られながらも、骸は必死に己を抑えて、そんな綱吉を見つめた。


「・・・俺、ずっと・・・言いたかった事があるんだ・・・」


意を決したように、少しばかり潤んだ瞳で骸を見上げ、綱吉は話を切り出す。
骸は、思わず緊張に息を呑み込んだ。
ドクドクと、心臓が早鐘を鳴らす。
こんな風に、想い人である綱吉に見つめられたのは初めてだからであった。


「俺・・・、俺ね・・・・・・骸が・・・」



恥ずかしそうに目を伏せて俯き、そして。












「―――す・・・すき、なんだ。」











「っ、綱吉君・・・!!」
「・・・・・・なーんて、本気で言うワケねぇだろこの変態!!」


ドゴォ・・・っ!!


感極まって飛びつこうした骸の腹に、(いつの間にかXグローブ装着していた)綱吉の拳がめり込んだ。
その拳が繰り出されたのは、ちょうど死角になっていた位置であった為、流石の骸も回避出来ずに地に沈む。
下はカーペットだったが、肩を強か打ちつけて、痛みが二箇所に増えてしまった。秀麗な顔が、僅かに歪められる。
咄嗟に受け身を取れなかったのは、腹部に致命傷一歩手前のダメージを負ったばかりで、気が動転していたからだった。
戦闘中ならばこのような失態は犯さなかっただろうが、生憎と今は戦闘中などではない。骸は完全に、油断していたのだ。


「ひ・・・、酷いです綱吉君!!この小悪魔!!ハート泥棒!!!僕のときめき返して下さい・・・!!!!」
「ハァ!?」


数十秒前には、そこはかとなく甘い空気が漂っていたその空間は、今はもう殺伐としたそれに早変わり。
先程までの綱吉の面影は、ない。今やその背後には、修羅が垣間見えた。










「勝手に部屋に忍び込んで下着盗って行くようなヤツに、ちょぉーっと騙したくらいで非難なんかされるいわれはない!!」





















―――骸のポケットからは、綱吉に指摘されたモノが覗いていた。















 刹




  
   那





 ロ
 



     マ
 




 ン


 

     ス









色々とすみません・・・。
変態な骸さんですみません(汗)
骸さんが綱吉先に部屋に居たのは、そういうワケだったのでした;;
 
※このssを制作するに当たり、
今は無き御題サイト様【少年はにびいろをした不可避の幻を見る】
より、拝借していた御題を使用させて頂きました。














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