× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 骸ツナ小噺。 綱吉の部屋に今はいつものように邪魔者の姿は無かった。 滅多に無い、ふたりきりの時間。 部屋に帰ってきた綱吉は、先に部屋に来ていた己の守護者である骸の姿を見るなり、それはもう綺麗に微笑んだ。 酷く美しく、神々しい、綱吉のそれ。 骸は、そんな笑顔に戸惑いつつも、しばし見惚れた。 「ねぇ、骸・・・」 綱吉は、骸に、真剣な声音で語り出した。
骸は、その言葉を一言一句逃さぬよう、同じく真剣に、その声に耳を傾ける。 真摯な眼差し。しかし俺とは対照的な、恥ずかしそうに赤く色付いた柔らかな頬。 飛び付きたい衝動に駆られながらも、骸は必死に己を抑えて、そんな綱吉を見つめた。 「・・・俺、ずっと・・・言いたかった事があるんだ・・・」 意を決したように、少しばかり潤んだ瞳で骸を見上げ、綱吉は話を切り出す。 骸は、思わず緊張に息を呑み込んだ。 ドクドクと、心臓が早鐘を鳴らす。 こんな風に、想い人である綱吉に見つめられたのは初めてだからであった。 「俺・・・、俺ね・・・・・・骸が・・・」 恥ずかしそうに目を伏せて俯き、そして。 「―――す・・・すき、なんだ。」 「っ、綱吉君・・・!!」 「・・・・・・なーんて、本気で言うワケねぇだろこの変態!!」 ドゴォ・・・っ!! 感極まって飛びつこうした骸の腹に、(いつの間にかXグローブ装着していた)綱吉の拳がめり込んだ。 その拳が繰り出されたのは、ちょうど死角になっていた位置であった為、流石の骸も回避出来ずに地に沈む。 下はカーペットだったが、肩を強か打ちつけて、痛みが二箇所に増えてしまった。秀麗な顔が、僅かに歪められる。 咄嗟に受け身を取れなかったのは、腹部に致命傷一歩手前のダメージを負ったばかりで、気が動転していたからだった。 戦闘中ならばこのような失態は犯さなかっただろうが、生憎と今は戦闘中などではない。骸は完全に、油断していたのだ。 「ひ・・・、酷いです綱吉君!!この小悪魔!!ハート泥棒!!!僕のときめき返して下さい・・・!!!!」 「ハァ!?」 数十秒前には、そこはかとなく甘い空気が漂っていたその空間は、今はもう殺伐としたそれに早変わり。 先程までの綱吉の面影は、ない。今やその背後には、修羅が垣間見えた。 「勝手に部屋に忍び込んで下着盗って行くようなヤツに、ちょぉーっと騙したくらいで非難なんかされるいわれはない!!」 ―――骸のポケットからは、綱吉に指摘されたモノが覗いていた。 刹 那 ロ マ ン ス 色々とすみません・・・。 変態な骸さんですみません(汗) 骸さんが綱吉先に部屋に居たのは、そういうワケだったのでした;; ※このssを制作するに当たり、 今は無き御題サイト様【少年はにびいろをした不可避の幻を見る】 より、拝借していた御題を使用させて頂きました。 PR |
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